住宅購入は人生における大きな決断の1つです。
皆さん、様々な物件サイトで情報収集されているのではないでしょうか。
「いい物件は突然現れる」とよくいいますが、本当にその通りで
いきなり現れたと思ったら、すぐに他の誰かが買ってしまっていたというのはよくあること。
「この物件いいな」 と思ったときにテンポよく購入手続きを進めることが重要です。
スムーズに住宅購入を進めるためには購入時のタイムスケジュールを知っていることがとても大切!
準備が必要なこともありますのでしっかりと把握しておきましょう!
この記事で分かること
○注文住宅購入と住宅ローンの流れ
○注文住宅で失敗しないための注意点
注文住宅購入と住宅ローンの流れ
住宅購入の流れは上記の表にもあるように
土地、建物、資金の3つの流れがあります。
表に沿ってどのようなことをしていく必要があるのかを解説していきましょう。
①住宅ローン仮審査
理想の土地が見つかった場合、住宅ローン仮審査が済んでいないと他の人に取られてしまうこともありますし、事前に仮審査を通すことで具体的な予算が決めやすく、自分の予算内で物件を探すことができます。そのため、最初に住宅ローンの仮審査を通しながら、同時に予算を決定しておくことが大切です。
基本的には自己資金と住宅ローンを合わせて、どれくらい予算がとれるか検討します。
・自己資金:貯蓄や親・祖父母からの資金などを合計する。
・住宅ローン:月々の返済金額などから借入できる上限金額を算出する。
住宅ローンは銀行によって金利が異なったり、借りれる金額が異なります。
この時点で銀行を決定する必要は特にないため、借りる可能性のある銀行数社に仮審査を依頼しましょう。
また予算ギリギリの金額で仮審査をすると、予算を少しオーバーした場合に困るため、
多めの金額で借入額の仮審査をしておくと安心です。
但し、
住宅ローンで借りれる金額=自分が無理なく返済できる額ではないです。
住宅ローンで借りれる金額は、現状維持した場合に返済可能かという点で審査されているため
将来子どもが大学に行った際のお金や自分がけがや病気で働けなくなった場合までは考えられていません。生活費や家族全体のライフプランも踏まえた上で予算を決めると良いです。
ここで間違えてしまうと、その後の返済が苦しくなってしまったり
最悪せっかく購入した家を手放すことにも繋がりますので、慎重に予算を考えましょう。
>>>マイホーム購入!どんなお金が必要になる?
②土地探し、建築会社・プラン検討
住宅ローンの仮審査を済ませたら、土地探しです。
土地探しはネットの情報を小まめにチェックし 、お仕事がお休みの日などに地元の不動産会社を回ってみましょう。ネットには載っていない掘り出し物の土地があるかもしれません。またネットの情報だけでは詳細情報や注意点を確認できないため、最後は不動産会社に相談し内容や条件を細かく確認します。
いい土地が見つかったら契約となりますが、 それには資金が必要です。ほとんどの方が住宅ローンを使われると思いますが、土地と建物費用をまとめた借入金額を本審査に出す必要があるため、いい土地を見つけるまでにしっかりと建築会社も検討しておかないと、土地の申込みから決済までの短い間に焦って建築会社を探し間取りや建設費用について話し合わなければならないことになってしまいます。
新しい土地が出るのにはどうしても時間がかかるため、理想の土地に出会えるまでの間に複数の建築会社に間取りや見積り案を出してもらいましょう。会社によって、見積書に載せている項目が違うため、どこまでの工事内容が費用に含まれているのか、引き渡しまでにかかる「総額」を確認することが大切です。
③住宅ローン検討
住宅ローンで検討する点は主に2点
・金利
・団信などの保証
金利は返済額に直結する重要な要素ですが、
団信(団体信用生命保険)やがんなどの特定の病気をカバーしてくれる保証も万が一の時の為に必要です。銀行やプランによって保障の幅も異なり多くの種類があるため、金利と併せて事前にどの銀行のごのプランにするかをここで決めておくとよいでしょう。
④土地申込
気に入った土地を見つけたら
買付証明書を提出して土地購入申し込みをします。
買付証明書はサインや印鑑だけで提出でき、お金は必要ありません。
土地の売買は基本的にこの買付証明書の提出順で行われるため、自分が1番目に提出した場合は、契約までの間に他の人が購入したいと思っても1番の優先順位で購入することが可能です。
ですが定価ではなく「値引きした価格」を記入した場合、価格差によって後から来た人と順位が入れ替わるケースもあります。
どのタイミングで満額の買付証明書が提出されるかは誰もわからないため、不動産会社と相談してタイミングを逃さないようにしましょう。
⑤土地契約
買付証明書提出から契約までは1週間~10日しか時間がありません。場合によっては売主側が融通を利かせてくれることもあるが、基本は10日前後を想定して下記必要なものを準備しましょう。
<土地売買契約の際に必要な持ち物>
・本人確認書類
・印鑑
・手付金(基本的に現金で土地購入費用の10%程度)
・印紙代(売買代金によって異なるが、購入代金が1000万超~5000万円以下の場合1万円)
・仲介手数料
⑥建築会社決定、工事請負契約
工事請負契約とは、ハウスメーカーや工務店等との間で結ぶ建築工事にかかわる契約のことで、間取りやプランが決まり、本見積もりが完成した段階で結びます。
本契約を結んだ後は、契約書に書かれていること以外の追加や変更が生じる場合には、追加の費用が発生するので、しっかりとポイントをおさえておきましょう。
①工事スケジュール(着工日、完成日、引渡し日)
・工程表など資料を見ながら、現実的なスケジュールかどうか
・「未定」「要相談」などの曖昧な記載になっていないか
・工事が大幅に遅れて引き渡しが記載されている期日までに完了しなかった場合の違約金
②代金の支払時期と金額
③ローン特約
ローン特約がついていると、銀行へのローンの借入申請が全額または一部承認されなかった場合に契約解除することができ、着手金からそれまでにかかった費用を除いた金額を施主に返却してもらうことができます。
・ローン特約は盛り込まれているか
・ローンを借り入れる金融機関名
・融資額
・ローン特約の期限
④キャンセルの際の違約金
・着手前や工事中などそれぞれのタイミングでキャンセルにかかる違約金の有無
⑤保証・アフターサービス
・瑕疵担保の保証内容と範囲
・保証範囲外のアフターサービスを受けられる期間
・工事中に台風や地震などの自然災害などによる不可抗力で起こった損害への対応
・止むを得ず工事を中止しなければならない事態が発生した際の対応
・工事によって第三者を負傷させてしまった場合の対応内容
⑥見積もりと間取りプラン
・窓の位置や大きさ等構造にかかわる間取り
・設備、仕様
・見積書と図面とを照らし合わせて、内容が一致しているか
・修正を依頼したプラン、金額が反映されているか
・「○○一式」というような一括りにされて曖昧になっている項目がないか
⑦住宅ローン本審査
書類 |
内容 |
本人確認書類 |
運転免許証やパスポートなど |
住民票の写し |
同居家族の確認に必要 |
印鑑(実印) |
本審査の申込書類は実印で押印するため必要 |
印鑑証明 |
実印で押印するため、合わせて必要 |
勤務先の確認が
できる書類 |
金融機関所定の書類に記入 |
健康保険証 |
勤務先確認のために必要 |
登記事項証明書 |
土地、建物いずれも必要(マンションの場合は建物のみ) |
物件資料 |
売買契約書、工事請負契約書、重要事項説明書、不動産登記簿謄本、パンフレットなど |
収入証明書類 |
事前審査とは別で用意が必要 |
住宅ローン申込書 |
記入・捺印が必要 |
団体信用生命保険申込書兼告知書 |
記入・捺印が必要 |
収入を証明する書類は、以下のように契約者の職業によって提出する書類が変わります。
会社員など給与所得者:源泉徴収票、住民税決定通知書
自営業・個人事業主:確定申告書、申告所得税納税証明書、事業税納税証明書
法人代表者:源泉徴収票、決算報告書、法人税納税証明書、法人事業税納税証明書、確定申告書
勤務先や税務署など、外部から取得が必要な書類も多いので余裕を持って準備することが大切です。
⑧住宅ローン契約、土地決済
書類 |
内容 |
本人確認書類 |
運転免許証やパスポートなど |
住民票の写し |
家族全員の記載があるものが必要 |
印鑑(実印) |
契約書に押印 |
印鑑証明書 |
実印で押印するため、合わせて必要 |
収入印紙 |
金銭消費貸借契約証書の貼り付けのために必要 |
預金通帳、キャッシュカード |
融資金の入金口座確認に必要 |
収入印紙は郵便局や法務局にて事前に購入しておきましょう。
市役所では買いたい印紙の金額がない場合があるため、郵便局がおすすめです。
また住宅ローンを借り入れする金融機関の預金通帳、キャッシュカードも必要です。
もしその金融機関の口座を保有していない場合は、新規で口座開設手続きをおこないます。
連帯保証人を立てる契約の場合は、連帯保証人の実印と印鑑証明書も用意することになります。
連帯保証人の実印登録をしていない場合は、事前に市区町村の役場にて手続きをしておきましょう 。
また
この頃に土地の決済が発生します。しかし、
融資は土地と建物の抵当権の確保を前提に行なわれるため、融資開始は建物の引渡時となります。土地の決済とこの後発生する建物の決済は融資が間に合わないため
つなぎ融資といって住宅ローンとは別での金融機関から短期間、つなぎの融資を受けることになります。
⑨着工、上棟、引渡し
建物の工事費用の支払時期は一般的に4回に分かれることが多い。
・建築工事請負契約締結時の着手金(10%)
・着工前(30%)
・上棟時(30%)
・引渡し時(30%)
上記で述べたように支払時期に住宅ローンの融資がまだ受けられないことからつなぎ融資で支払いがされます。
⑩住宅ローン融資開始
土地と建物の売買契約が完了し、ローン契約も締結した後は、引渡し日に購入代金の残金と各種諸費用を支払い、書類や鍵の引渡しなどの手続きをします。
融資金が入金された口座から売主に残代金を振り込むため、引渡しは司法書士同席のもと融資を受けた金融機関で行われることが一般的です。各種手続きを終えた後、司法書士が登記に必要な書類を売主・買主双方から受け取り、法務局にて所有移転・抵当権設定登記を行います。
登記手続きは司法書士に代行してもらい、登記が完了した時点で購入不動産の引き渡しが完了です。この時点から土地や建物には抵当権が設定されており、住宅ローンの担保になっていることは理解しておきましょう。
注文住宅で失敗しないための注意点
家を建てる会社を決めてから土地を購入する
注文住宅を購入するにあたり、
出産やお子さんの小学校入学、転勤、貯金などを加味し、家族が最もストレスが少ないタイミングで住宅購入、転居ができるといいです。
ライフプランをよく検討したうえでスケジュールを逆算し、
早めに計画を始めることが大切です。
例えば、お子さまの入学に合わせて3月に入居したかったのに新居の完成が遅れてしまった場合、数週間、仮住まいから登校するといったことや、完成時期が早すぎて入居が遅れたため住宅ローン控除が受けられなくなるといったこともあります。
ライフプランに合わせて予算やスケジュールを決める
家づくりをスムーズに進めるには、家を建てたい建築会社を決めてから、担当者と一緒に希望の家を建てられる土地を探すという流れが最も理想的です。
理想的な立地や条件の良い土地を見つけた時、その土地で希望通りの家が建てられるかは自己判断が難しい部分です。
さらに、土地は買付証明提出から仮押さえできる期限が限られています。仮押さえしてから建築会社を決める場合、時間的な余裕が少なく十分に検討できないままプランが決まってしまい後悔する可能性もあります。
時間がかかりやすい土地探しは、自分で一度期限を設けて、見つからなければ条件の見直しをするなどルールを決めたり、間取りやデザイン・設備など家づくりの希望はあらかじめ優先順位を付けておき、スムーズに決断できるようにすると余裕ももった家づくりができるかもしれません。
注文住宅は自由度が高く、細部を決める打ち合わせには時間がかかります。理想の住宅を建てるためには、少しでも早めに家づくりをはじめ、ゆとりをもつことが大切です。
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